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心に障害をもつ人々とともに納豆の製造、販売に挑む

2021.12.08 卒業生の活動

管理栄養士の資格を持つ吉田麻紀さん。本学を卒業した後、福祉施設で知的障害者や自閉スペクトラム症者とともに働く道を選びました。就職先は、国産大豆を使った手作り納豆の製造、販売に取り組む高砂市内の多機能型事業所。一般的な就労が難しいホーム利用者さんたちとともに、栄養学の知識を生かして活動を続けています。

栄養士×福祉に、新しい可能性を感じた

吉田さんは在学中、将来の進路として小学校の栄養教諭や保育園での食育指導などを考えていました。しかし、学科の先生からの紹介を受け、福祉施設への就職を決断。「利用者さんと一緒に納豆の製造、販売を行っている事業所で、さらに本格的な工房を設置して販路拡大や商品開発をめざしており、そのために栄養学の専門家を求めていると聞いたからです」。新しい可能性のある仕事だと直感し、実際に施設も見学したうえで、「ここで頑張ってみよう」と気持ちを固めました。

障害がある人と、心の距離を近づける

就職した当初は、職場にはすぐ馴染めるだろうと考えていました。「福祉系の学科の出身ではないけれど、大学ではボランティアサークルで障害のある人と一緒に活動する経験もしてきました。だから問題はないだろうと思ったのです」。しかし、1年目はやはり大変でした。「施設利用者さんからなかなか信頼してもらえず、やっていけるかなと難しさを感じました」。職場の先輩のように上手にコミュニケーションできないという悩みを抱えました。
そんな中でも焦らず、利用者のことを理解しようと努めた吉田さん。先輩からのサポートも受けながら働くうちに、互いの心理的距離が近づいていきました。「作業終了時の報告などを、先輩職員さんでなく、直接私のところまで言いにきてくれるなど、少しずつ打ち解けてくれるようになった。うれしかったですね」。

納豆の販売を増やし、みんなを笑顔にしたい

昨年は納豆製造専用の施設「納豆工房なっとこちゃん」がオープン。地元スーパーマーケットのほか、給食会社、他の障害者施設などに販売しています。「以前の3倍、1日に1000カップの納豆が出荷できるようになって、とても多忙な毎日です」。
将来の夢は、「新商品の開発をもっと進め、販路を拡大すること。もっとうちの納豆を食べてもらうこと」。納豆の販売量が増えれば、施設利用者さんへの経済的還元が増えるとあって、力が入ります。納豆づくりの仕事自体も楽しいけれど、利用者さんの表情がいきいきと輝く様子を見るのが何よりうれしいそうです。

振り返って感じる大学時代の大切さ

吉田さんは、働き始めてから大学での学びの大切さがわかるようになったと語ります。「学生時代を振り返ると、食や栄養に関することをしっかり勉強させてもらったのだと感じます。当時の教科書や、先生から推薦された専門書は今でも使っていますが、『この本があってよかった!』と思うことは多いです」。
後輩へのメッセージを聞くと、「学生時代は思い切り楽しんで、自分にプラスになることをどんどんやってください。社会人になると忙しいですよ」。時間がある学生時代には、どんなことにもチャレンジしてほしいと締めくくりました。

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吉田 麻紀 さん

兵庫大学健康科学部栄養マネジメント学科を2019年3月に卒業後、同年4月より社会福祉法人あかりの家 ワークホーム高砂に勤務。納豆工房「なっとこちゃん」所属

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