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加古川ヤマトヤシキ×兵庫大学 加古川駅前からまち、ひとが輝く未来を

2021.12.06 vol.13地域活動

活力に満ちた地域づくりを進めるために、本学はさまざまな組織と連携して多彩な取り組みを続けています。JR加古川駅南側に位置する百貨店・加古川ヤマトヤシキとのコラボレーションもその一つで、昨年(2020年)6月には兵庫大学の生涯学習機関エクステンション・カレッジ(EC)」のサテライト教室を同店の3階に開設しました。地域に元気や楽しさを提供するために、本学と百貨店の連携でできることとは。田端和彦副学長が加古川ヤマトヤシキ代表取締役の伊藤正人氏と話し合いました。

地域の個性がにじみ出る魅力的なまちづくりを

伊藤兵庫大学と2019年末に連携協定を結んだ折、「何か一緒にできないか」と声をかけていただきました。その中で浮上したのが、兵庫大学エクステンション・カレッジ(EC)のサテライト教室を加古川ヤマトヤシキのフロアに作る話だったのです。これは面白いと思いましたね。そこから話が進み、昨年のオープン以来賑わいは上々です。

田端駅前のサテライト教室は、本学の学生も活用しています。例えば昨年の春には、こども福祉学科の学生が中心となって「こども大学」という地域の親子対象のイベントをサテライト教室などで実施し、リモートで発信しました。緊急事態宣言下で出歩けない中、多くの親子に楽しんでいただけました。この教室のおかげで、キャンパスで行うのとは一味違うイベントが実現できたと喜んでいます。

伊藤弊社に限らず地方の百貨店は、昨今厳しい経営状況に立たされ、大量の店舗閉鎖が続いています。我々も生き残りを模索し、さまざまな工夫を続けていますが、地域の社会人のために知的な交流の場を形成することは、集客につながる新たな取り組みになるのではと期待しています。
百貨店内で企業が主催するカルチャースクールが開かれるケースは、前例もあるかと思いますが、大学主催の生涯学習講座を百貨店で開催するのは、なかなか珍しいことです。兵庫大学ECの当社収益への波及について、まだ具体的な数字は確認していませんが、集客効果が出ているのではないかと感じています。

行政も巻き込んで、文化・生活の発信拠点をつくる

田端加古川ヤマトヤシキさんは、本学との連携のほか、加古川市とも連携を進めていますね。今秋には市立図書館も開館すると聞きました。

伊藤各フロアを紹介しますと、まず上層階部分は、すでに開設している子育てプラザなど行政施設のほか、加古川市立図書館の移転が決まっています。さまざまな公共の施設が揃い、市民の皆さんが公共サービスを便利に利用できる場となる予定です。

田端中層階は、本学の教室があるフロアを含みますね。

伊藤地下から4階までは、百貨店である加古川ヤマトヤシキと専門店の売り場です。3階に兵庫大学ECが入ったことで、この駅前ビルに産官学が足並みをそろえて入居することとなりました。今後この場所は、加古川のまちをもっと元気にするための文化・生活拠点に育てていけると期待しています。

田端図書館がオープンすれば、また駅前の人々の流れが変わるでしょう。本学の学生も図書館ボランティアとして参加できればいいですね。また、子育て支援の施設と協力して、学生が参加する読み聞かせイベントも開催できそうです。ヤマトヤシキのリニューアルと図書館開館が、駅前活性化のきっかけになることが望まれます。

伊藤加古川駅前の活性化は、旧来の駅前商店街が低迷している中で、非常に重要な課題です。なんとか駅前が賑わっていかないと、東播磨地域の経済は落ち込んでいくばかりですから。

田端駅前商店街も、モノを売るだけの場から、さまざまなサービスや憩いの時間を提供する場になっていくべきでしょう。百貨店と商店街がいっしょにできることもあるのではないかと思います。本学も一緒に取り組みたいですね。

播磨発の「いいもの」を集めたショップがオープン

伊藤地域産業との結びつきという点では、昨年、加古川ヤマトヤシキ1階に「播磨モノ語り」というショップを開設しました。ここは地域の名産品を集約して販売するスペースで、現在、食品や服飾雑貨など100近くのブランドを取り扱っています。企業の製品だけでなく、地元の高校の生徒さんが企画した手作りカレーなども展開しています。播磨のいいものが一堂に会しているということで、高く評価されています。

田端本学が連携している企業や学校からも、出品したいという声が上がりそうです。

伊藤このコーナーはお客様の声がヒントになって生まれました。「駅前百貨店内にどんな場所があればいいと思いますか」とお客様に伺うと、「地元の名産を手軽に買えるお店」という声が返ってきました。「ならば、道の駅が百貨店にあったらいいのでは」と話が進み、開店の運びとなりました。

田端確かに「播磨モノ語り」というショップは魅力的ですね。

地域の個性がにじみ出る魅力的なまちづくりを

田端10数年前、ヤマトヤシキの顧客分析などをして、その時には「団塊とそのジュニアの皆さんにどうアピールするか」が重要課題でした。そのボリュームゾーンに続く核となる顧客層についての決め手がない。いまだに定まっていないのが実情です。とはいえ、まちづくりにせよ商業施設の顧客維持にせよ、大事なのは「魅力」「特色」を打ち出すこと。ヤマトヤシキさんは今後も加古川駅前の顔として、個性ある百貨店として頑張ってほしいですね。

伊藤加古川駅前の今後の人の流れをイメージしたとき、大人がゆっくり滞在できる場所がもっとなければいけないと感じます。加古川はコロナ禍以前から、若者や大人が夜あまり出歩かない。街に魅力がないからなのではと思います。コロナ禍が収束した時、外国人観光客によるインバウンド消費が望めるかというと、このままでは難しいと感じます。

田端加古川は交通という点では、なかなか利便性がよいのですが、長期滞在する機能が整っていないのですね。もともと工業都市だからでしょうか。

伊藤やはり、今後はインバウンド消費も拡大してほしいですね。東播磨地域は、食、ショッピング、スポーツなど、いろいろな海外からの顧客誘致が期待できる潜在的な要素はあると思います。

田端本学の課題の一つにも、海外からの留学生を増やすことがあります。地域との連携に根差しつつ、国際性のある学びを提供できるようになりたいですね。グルメに関しては、栄養マネジメント学科の学生たちが新しい「加古川の名物」となるメニュー開発に取り組んでいます。

伊藤多くの地方百貨店が、著名な専門店をテナントとして誘致し、賑わいを作るというモデルを採用してきましたが、それはもう行き詰まっているように感じます。その次を考えないといけない。
これからの地方百貨店の生き残りに重要なのは、やはり地域との連携です。大学、行政も含めて、いっしょにまちの活性化を進めていきたい。そこに光明があると思います。

田端兵庫大学は、全ての世代の人が生きがいをもって楽しく生きていくお手伝いをする場です。社会人のリカレント教育にも、今まで以上に注力したい。地域をもっと元気にするため、一緒に頑張っていきましょう!

  • 地域貢献
  • 活性化
  • 地域創生

株式会社加古川ヤマトヤシキ
代表取締役

伊藤 正人

兵庫大学・兵庫大学短期大学部
副学長
研究・社会連携担当

田端 和彦

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